心臓手術成功しました_【Água de beber(おいしい水)】
昨日の午前中には退院しておりまして、今日はもう会社にちょっと顔を出したり、馴染みの店で少しだけ日本酒を嗜んだり(主治医には自分の経過を診たうえで、量は規定してもらっています)、結構急ぎ足ですが社会復帰を進めております。
手術が8/26だったので、9日目で退院、今日で10日目。
今時の医療技術ってすごいですよね。心臓一回止めちゃうような開胸手術して、10日目にはアテをつつきながら、「あーやっぱ日本酒だねー!」なんて言えるって・・・。
(アテはクジラの心臓の刺身。おちょこが二つあるのはマスターに手伝ってもらっていたから)
美味しいと言えば、今回の手術でとても印象深い経験をしました。
僕が今回の入院で口にした一番美味しいものは「水」だったんです。
手術の麻酔が解け、ICUで看護師さんにこの「吸い飲み」を手渡されて、おそるおそる二口ほど喉に流し込んだ時には、外回りの営業マンが直帰の焼き鳥屋で生ビール煽って、「っっっくー!!」って言っちゃうノリで、「あーー、うっっま!!」(当時は声が出ていないのではっきりは発声できてないんですけどww)って声に出てしまいました。看護師さんは「みなさん、そう言われますね。」とにこにこしながらあまり水分量が増えすぎないように吸い飲みを受け取って代わりに氷を口に含ませてくれました。
本当に美味しかったんです。本当に、本当に、涙が出るくらい美味しくて嬉しかった。
入院生活に限定せず、あとにも先にも、こんな美味しいものを口にしたことはないのではないかとも思えてきます。
去年の胃癌の手術の時は・・・「水は口に含むだけ。吐き捨てて下さい。」だったので、それが苦しかったこと。
この点だけで、自分の印象として術後の苦しみ30%減でしたね!
それと、大きな手術をすると、体が防衛的になって、味覚感覚が鋭くなったりします。
僕の場合はそれが缶コーヒーを飲んだ時に分かりました。
前の手術でも感じた事なんですが、外科手術の後に先に来るのはアルコールよりもカフェインへの恋しさなんですよね、僕の場合。
流石に前回、胃を切った時は入院中は我慢してましたが、今回は食事制限がないのですぐに同じフロアの食堂にある自動販売機で缶コーヒーを買い求め、飲みました。術後3日目くらいでしょうか。
国内大手の飲料メーカーの有名缶コーヒーです。
一口飲んで・・・「?」
これがまた、全然美味しくないんですよ!!
それほど頻繁ではないですが、缶コーヒー飲まないタイプではありませんでした。それが、とんでもない違和感を感じたんです。なんでしょう、液体が舌の上で二層に分離しているような変な感じ。
ところが、ドリップしたただのブラックコーヒーはとんでもなく美味しい!
病院の一階にある大手チェーンの普通のアメリカンコーヒーをブラックで飲んだだけだったんですけど。
きっと甘味料やそのたもろもろの添加剤が、普段以上に味として認識されてしまって、本来の味のバランスで認識できなかったんだと思います。
といかく皆さん、水は大事に飲みましょう。
そして普段、自分が口にしている物に何が入っているかもう少しだけ意識してみるのも良いと思いました。